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ジグ

 投稿者:かっ!  投稿日:2007年11月10日(土)13時52分59秒
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  では今日はジグについて少し。

ジグとは、被めっき物に通電箇所を与える固定用器具のことであります。
めっきの良し悪しはこのジグで決まるといっても過言ではありません。
被めっき物はこのジグを通じて電気が流れるわけです。

よいジグは経験によって生み出される。
接点の取り方ひとつで膜厚、クロムの付き回りが決定します。
電気の性格や、めっき対象物の型などを知っていなければなりません。
被めっき物は平面的とは限りません。むしろ凹凸のあるものがほとんど。
自動車のエンブレム、ミラーカバー、グリルやモール、水洗金具など。
とうぜん、コップ状のものをめっき液に沈めるとき、気泡があってはいけません。
つまり、コップを逆さまにして沈めてはいけません。
しかし実際のめっき物の形は複雑で、そうはいかないものもおおい。
するとそこは成型の腕の見せ所。
複雑な形のめっき物はよく見ると変なところに穴があいていたり、変な突起があったりする。
素人には意味がわからないこれら成型も、実はめっきのためであることが多いのです。

電気の性格とは、二言でいうならば「角に集まりやすい」「近いところは強い」です。
例えは、U字状のものとV字状のものは、めっきしやすいのはU字です。
V字の谷の奥が、お互いの距離が近すぎる結果、めっきが着き難いからです。
これは、めっきが角に集まりやすいという性格によるものです。
そして、例え平面的なものにめっきする場合であっても、角と中央では電流密度がことなり、
その結果中央は薄く、角は厚い。たとえばこれが電子基盤であれば影響は大きい。
そのために電子基盤では「均一電着性」という言葉があるくらいです。
そのために添加剤を工夫したり、ジグやめっき容器、陽極を工夫したりする。

脱線しましたが、装飾品においても当然、これらの癖を理解していないといけない。
接点は多すぎてもだめ、少なすぎてもだめ。
めっきを疎かにしてよい場所はどこか、間違いなくめっきをつけなければならない場所はどこか。
当然、目に見えるところに接点はとれない。

ということで、ジグひとつでめっきの良し悪しがきまる。
よいめっきをつける人はよいジグを作るし、よいジグを作る人はめっきがうまい。
ジグとはそのくらい奥深いものなのであります。

めっきにおいて最もワクワクするのがこの時。
どんなジグが最適か、接点はどこで何点とるか、しっかりと対象物を固定できるか。
 
 
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